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2017(平成29)年度通常総会

環境問題は、人間が活動することによって、地球の環境に変化が生じて起こるさまざまな問題のことです。地球温暖化や、ごみ問題、大気汚染、土や水の汚染、生物多様性の喪失などがありますが、それぞれの問題は決して無関係ではありません。たとえば日本は世界の国々からたくさんの物資を輸入していますが、運ぶのに多くの化石燃料を使い、温暖化が進む原因をつくっています。また、お金をかせぐために、法律を守らずに森を伐採した材木を日本に輸出する国があります。そして、さまざまな物資が簡単に手に入るようになった日本では、使い捨てや食べ残しが当たり前になり、ごみを増やす原因の一つになっています。このように環境問題は複雑につながっているのです。
人間が少しでも自然を利用すれば、地球環境に影響が生じます。しかし、人間が動物の狩りや植物の採取で暮らしていた時代は、人間が与える影響よりも自然界の回復力のほうがはるかに勝っていました。そのため大きな問題は起こらなかったのです。その後、文明の発達によって人口の増加や都市化が進み、次第に人間の生活が地球環境に大きな影響を与えるようになってきました。18〜19世紀に産業革命が起こると、蒸気機関の発明などによって大量生産ができるようになったことから、人間はますます自然界の素材を利用するようになりました。そして自然界の回復力をはるかに越えてしまったため、さまざまな問題が起き始めたのです。また、化学の発達によって簡単には自然にかえらない物質や、使い方をまちがえると有害な物質も生まれ、次々にいろいろな環境問題が表面化するようになったのです。
<地球温暖化>温室のビニールシートと同じような役割をする温室効果ガス(主にCO2)が増え、地球の気温があがってしまうことで、海面の上昇、気候の変化など、さまざまな問題を引き起こしています。
<大気汚染>自動車の排気ガスや、工場からの排煙などによって空気が汚れ、人間の健康に影響が生じることがあります。
<土や水の汚染>工場からもれ出した有害な物質や、それらを含む排水、田畑で使う農薬などが、土や水を汚染しています。
<ごみ問題>ごみを燃やすと二酸化炭素や有害なダイオキシンが発生し、地球の環境や人間の健康に影響を与えます。また、土に埋めたごみから有害な物質が流れだし、土や川などを汚染することもあります。
<生物多様性の喪失>生物多様性とは、生物(動植物、微生物、菌類など)の種類が多く、生物が住めるさまざまな環境がたくさんある状態のことです。人間の生活は食料、薬、木材など、生物のめぐみに支えられているため、生物多様性の喪失が大きな問題になっています。

「Yahoo!JAPANきっず学習」より