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2015(平成27)年度通常総会

農林漁業は、食料など農海産物を生産するだけでなく、その生産活動を通じて、国土の保全、水資源の涵養(かんよう)、自然環境や美しい景観の形成、伝統文化や食文化の継承など、国民の暮らしや環境にとって欠かせない役割を果たしています。これらの役割を総称して、「多面的な役割」又は「多面的機能」と呼んでいます。
農林業の多面的な役割は、各国の自然条件や農林業生産の内容によっても違いますが、日本の場合には中山間地域や水田の果たす役割が非常に大きいのが特徴です。
たとえば、中山間地域にある水田は、一般に河川の上流にあることから、大雨が降ったときに水量を調節するダムの役割を果たし、下流の都市を洪水から守ります。また、棚田は美しい景観や生態系の保存にとって欠かせない役割をもっています。漁業は河川や海の自然環境が悪化したら敏感に影響を受ける産業です。
私たちの食料を生産する生活の根本的な産業である自然環境の中で培われている農林漁業や里山等の自然体験交流を通して、自然環境の大切さを知るための啓発的な活動を継続します。

人や動植物にやさしい自然環境と水源かん養や災害の防止など森林の公益的機能の維持増進を図るため、杉と広葉樹の(針広)混交林(子どもの森1号地)と門川高校演習林災害後の再生(GOCANの森)、森の学舎裏山の竹林の整備(妖精の森)の森づくりを行なっています。会員・一般参加者・森林ボランティア(森林サポータ)等に呼びかけ、継続した森づくり活動に取り組んで行きます。

地球温暖化や荒れた森林、河川や海の汚染等の環境問題に関心を持ち考えてもらうために、森林・河川・里山等を活用した体験型啓発活動を開催します。広く参加者を募って、環境プログラム(体験型環境学習)に参加してもらい、『あなたのできること私のできること』をキーワードに、個人でも取り組める環境問題への活動に気付いてもらい、できるだけ良い自然環境を子どもたちに残していくことを、多くの人が実践してもらうための基盤整備を進めて行きます。